風のたより

まいけるのつれづれ〜読書日記を中心に

辺境・近境/村上春樹

村上春樹は紀行文でもやはり村上春樹の文体で心を揺さぶる。
阪神大震災の二年後に自分の住んでいた街の辺りを歩いていく。
大震災の傷跡を自らの目で確かめる。小さい頃泳いだ海、空き地が変貌ぶりに違和感を覚えながら。
ノモンハンも同じだ。ノモンハンが事件でなく本物の戦争であることを証明するかのように現地を訪ねる。現地に来て、「220キロを徒歩で行軍する」ことの凄まじさに唖然とする。1時間に6キロの速さで水不足の中の行軍。だんだんイメージ出来てくる。
メキシコでは貧富の差、治安の悪さを実感し、ものを失う喪失感も味わう。
そんな中、香川のディープなうどん巡りと無人島、からす島の秘密は楽しい!