2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧
傷ついたエミリと静かに受け入れるおじいちゃん。「自分の存在価値と、自分の人生の価値は、他人に判断させちゃだめだよ」おじいちゃんの言葉はきっと彼女の芯をあたためる続けるだろう。 おじいちゃんと台所に立つエミリ。二人の距離がいつの間にか小さくな…
「妹という祝福」をNHKFMで朗読を聴いて読みたくなった。私の娘達も年子の姉妹。けんかしても何しても妹には姉が姉には妹が大切なのだ。結婚式に妹にあてた手紙に!! 「孫と誕生会」昔気質のおじいちゃんと繊細が故におじいちゃんに素直に慣れない孫の話。…
言葉が危ない。想像力が危ない。 私もずっとそう思っていた。 家庭環境が国語力に大きな関わりを持つ。 今の教育現場の問題が拍車をかける。 ゆとり教育、総合的な学習が理想の空回りで、国語力の低下をもたらす。 アクティブラーニングを目指す現代。しかし…
村上春樹は紀行文でもやはり村上春樹の文体で心を揺さぶる。阪神大震災の二年後に自分の住んでいた街の辺りを歩いていく。大震災の傷跡を自らの目で確かめる。小さい頃泳いだ海、空き地が変貌ぶりに違和感を覚えながら。ノモンハンも同じだ。ノモンハンが事…
小澤征爾さんが亡くなられた時の、村上春樹さんの寄稿文。親友というより家族、いや自分の一部を無くしてしまったような哀しみが伝わってきた。 インタビューと言うより二人のクラシック音楽を仲立ちにした音楽&人生談義である。村上春樹さんはジャズおたく…
#平原綾香#クラシック#読書 平原綾香さんの誘うクラシック名曲とエピソード⭐︎映画とクラシック未完成交響楽と未完成交響曲2楽章で終わった謎が面白い! ⭐︎文学とクラシックマチネの終わりにのバッハの無伴奏チェロ組曲確かにギター演奏もいい ⭐︎季節とクラ…
村上春樹は紀行文でもやはり村上春樹の文体で心を揺さぶる。阪神大震災の二年後に自分の住んでいた街の辺りを歩いていく。大震災の傷跡を自らの目で確かめる。小さい頃泳いだ海、空き地が変貌ぶりに違和感を覚えながら。ノモンハンも同じだ。ノモンハンが事…
森沢明夫さんの作品二つ目。今回も森沢さんにしてやられた。スポーツクラブに集まる濃い人々のほのぼのエピソードですすめられる。井上美玲の担当西山とゴンママの緊迫の一瞬。そのあとのゴンママの一言。落差の大きさがたまらなくいい。頑張りすぎの井上美…
昨年の3月の終わりに京都を訪ねた。貴船神社の静けさ、鴨川沿いの満開の桜を堪能した。麻生圭子さんは観光住人を自称する。夫婦で町屋を改築し、京都に住みながら、京都の伝統文化を味わい、紹介している。(当時)私が大好きなさだまさしさんの歌にも京都や奈…
星野直子さんの本を開いた。星野道夫さんの撮ったアラスカの風景と直子さんの愛でる花の写真がそこにあった。二人の出会い。二人が経験した自然との共生。直子さんが初めて目にした空の芸術、オーロラ。その感動とアラスカへの愛着の深まりがここに記されて…
「ドン・アンナ」が登場してから、「ドン・ジョバンニ」(モーツァルト)の序曲を何度も何度も再生させながら読んだ。ファンタジーでありながらファンタジーでない。絵を通して歴史に潜む真実みたいなものを語っている。現実と非現実は曖昧で、存在自体も不確…
本棚に並ぶ「騎士団長殺し」が何か問いかけてる気がして、手に取った。案の定、すぐにひきこまれた。1Q84の時と同じように。次第に勢いを増して。謎がどんどん重なり、まだ謎は全然ほどけてはいないけど、まだ謎のままでいい。特に惹かれるのは妹のコミ。「…
松浦弥太郎さんの人生訓や生活の心得みたいな本を読んできたから、この本は大きく期待を裏切ってくれた。若さに満ち溢れ、外国でも颯爽と生き抜く姿があった。彼女との出会い、別れ、憧れ、珍事件。羨望を感じるほどアクティブで勇猛果敢。ヴィーテージジー…
青年は原野をめざす。小澤征爾さんの訃報が届いた。若い頃、この本がエネルギーを与えてくれた。小田実さんの「何でもみてやろう」とともに私のバイブルだった。貨物船で2ヶ月かけて、ヨーロッパをめざす。見えてくる島に、燃えるような夕焼けにひとつひとつ…
重い小説、難解な小説の後は村上春樹さんの脱力エッセイがおすすめ。中でも、村上ラヂオ2.3はかなり面白い。・オムレツを作ろう・献欲手帳・死ぬほど退屈な会話・とんでもない距離、ひどい道・いちばんおいしいトマトがお気に入り! 特に、村上春樹さんが学…
恵三さんのしんみりした身の上話が、夏美さんの声かけでさらに潤んでくる。空気を換えてくれる弾む声と背中をさするあったかい手。夏美さんはとっても魅力的だ。やや内気なしんごくんも。田舎の風景は私の子どもの頃のまま。夏は、公民館で柔道を習った帰り…
ずっとずっとカフカ少年の孤独な魂を追いかけながら読んでいた。15歳の少年が本当の意味で強くなり、これから自分の旅を続けるために、必要だったこと。それがダイナミックな小説を通して語られていた。自分を捨てたと思い込んでいた母を求めるカフカ少年。…
主人公の田村カフカとナカタさんが物理的に近づいてきた。四国。上巻の後半、ずんずん面白くなってきた。キーワードは、オイディプス王の伝説か。 ナカタさんが教わったような関係性がどう絡んでいくのか。複数の人生を交互に語り、少しずつ繋げる手法は、村…
本棚ぬひっそりとあった娘の本を発見。日本のネオカルチャー、新文化のエッセイ。ドラえもん世代の彼女がパーマン好きとはビックリ。子どもの頃、大好きだったパーマン。コピーロボットに憧れ、マスクが脱がされそうになる瞬間、ドキドキしていた。 能の話も…
小説の村上春樹もいいけどエッセイの村上春樹はさらにいい。クスッと笑えるエッセイに、今週の村上というおまけ付き。今週の疲れがどどっと出て、テレビの画面を見て思い切り受け身で過ごそうと思ったけど、この本読んでたら疲れが抜けていった!あまりにも…
星野道夫展を訪ねたことがある。 カリブーの群れ、アラスカの自然に圧倒された。 久しぶりに星野道夫の著書を手に取った。 インターネットが普及し、世界との距離が短くなった。というのは勘違いかもしれない。 想像力が退化し、リアルな体温のある世界が遠…
明日にしようかなと思って読んでいるうち全部読んでしまった。それだけ緊迫感があるということか。天吾、青豆に加えて牛河が登場したからかもしれない。牛河の生い立ちには共感と憐憫みたいなものを覚えるが、これ以上近づかないでくれという思いが頭をもた…
前半最後のヤマ場を迎えた。青豆のためらい緊張感の中、リーダーと青豆の対話が重ねられていく。全てがわかったうえで横になったリーダー。予想していた通りだったが二人の命懸けの?対話が深く興味深い。 天吾と青豆が教団とどう関わっているのか関わらざる…
この本が話題になったころ、読み始めたのに途中で投げ出してしまった。村上春樹推しの娘に推され、再チャレンジ。面白くて、あっという間に1の前編を読み終わってしまった。青豆も天吾も、ふたりを取り巻くストーリーが魅力的だ。まだまだ道半ば。早く次が読…
「これからも一緒にいよう」自衛官の夫の無事を祈りながら家を守る妻。災害時、連絡がないことがいかに心細いか。それをおくびにも出さず、子ども達と接する母。胸が痛くなる。 私が大切にしているのは想像力。先方が望んでいることを徹底的に聞き出し、その…
上巻の倍のスピードで物語が展開していった。そう感じるのは、私の現実世界と僕の深層世界に完全に入り込んでしまったからなのか。読んでいると春樹節が時に炸裂する。「ブルックナーのシンフォニーの番号なんて誰にもわからない。」笑学生時代、ブルックナ…
「街とその不確かな壁」を読んでから、村上春樹さんがさらに好きになった。初めは文体、比喩の面白さにひかれた。でも、長編でも最後までミステリアスだ。この本も、最新作に似ている。私の場合、読む順番が逆なのだろう。二つの異なる世界がどうクロスして…
名言力が、自分の心を支えていくという齋藤孝さんの思いあふれる名言集と解説。私の中では、茨木のり子の「自分の感受性ぐらい 自分で守れ ばかものよ」を含む「自分の感受性ぐらい」という詩がガツンときた。彼女が自分自身に向けて発している言葉が私にも…
箱根駅伝青学優勝に導いた原晋監督の本。今回はコロナ下でどう過ごすか、どんなアイディアを出してどう未来に向かうべきかが書かれている。原さんは陸上全体のレベルアップとステイタスアップを考えている。例えば、箱根駅伝のスタートとゴールに有料観客席…
2024年の箱根駅伝で青山学院大が優勝した。負けてたまるか!大作戦このスローガン通り、盤石と見られた駒沢に大差をつけて優勝した。早稲田、中央学院を応援している私が、初めて心から青学を応援した。青学なら何か大きな流れを変えるんじゃないかと。逆転…