風のたより

まいけるのつれづれ〜読書日記を中心に

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド上/村上春樹

「街とその不確かな壁」を読んでから、村上春樹さんがさらに好きになった。
初めは文体、比喩の面白さにひかれた。でも、長編でも最後までミステリアスだ。
この本も、最新作に似ている。私の場合、読む順番が逆なのだろう。
二つの異なる世界がどうクロスしていくのか。
展開がダイナミックなハードボイルドよりも、世界の終りの方が、胸の奥に届く。
いずれにせよ情景描写が村上春樹だ。
モーツァルトのピアノ協奏曲もツルゲーネフドストエフスキーが散りばめられ、わくわくする。