風のたより

まいけるのつれづれ〜読書日記を中心に

騎士団長殺し第1部/村上春樹

本棚に並ぶ「騎士団長殺し」が何か問いかけてる気がして、手に取った。
案の定、すぐにひきこまれた。1Q84の時と同じように。次第に勢いを増して。
謎がどんどん重なり、まだ謎は全然ほどけてはいないけど、まだ謎のままでいい。
特に惹かれるのは妹のコミ。「暗闇が手でそのまま掴めちゃいそうなくらい真っ暗なの」この比喩には痺れた。もう一人は秋川まりえ。
後半の展開が楽しみ。
村上春樹さんの魅力は。モノローグにある。内面をどこまでも掘り下げるから、自分の中にある何かにもカチンとふれてしまう。
この本も夜明け前に意識を集中させ、書いたのだろうか。小澤征爾さんを時々思い出しながら。